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看護師になるには?4つの進学方法や国家試験について詳しく解説

「どうしたら看護師になれるの?」

「具体的な進学ルートや国家試験について知りたい!」

看護師になるためには、まず看護の専門知識を身に着け、最終的に看護師国家試験に合格する必要があります。どの進学先を選べばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか?筆者も大学受験の進路決定の際に悩んだ経験があります。

進路方法や国家試験の仕組みを理解することで、自分に合った道の選択が可能です。

本記事では看護師になるための進学方法と国家試験について、総合病院での看護師歴7年の百田がわかりやすく解説します。

この記事を読めば看護師という職業への理解が深まり、将来のビジョンを描くためのヒントが得られるでしょう。

目次

看護師になるための進学方法

看護師になるためには国家資格の取得が必要です。筆者は3年制の短期大学へ進学後、養成課程を修了し国家試験に合格しました。

次に看護師になるための進路について解説します。

高校一貫看護師養成課程校

高校一貫看護師養成課程校は中学卒業後に進学し5年間学びます。最短で看護師資格を取得できる点が大きな魅力です。

高校で一般教科と並行して看護を学びます。前半3年間で高校の一般科目と基礎的な知識を学び、後半2年間で専門的な看護技術や臨地実習を行います。

多くの卒業生が20歳で看護師資格を取得し、若くして看護師としての勤務が可能です。

看護師を目指す明確な目標がある人に向いている進路選択です。

引用元:

文部科学省「高等学校における看護教育」

厚生労働省「看護教育ポータル発見・看護!」

看護師養成所

3年制看護師養成所は看護に特化したカリキュラムを集中して学べます

解剖生理学や基礎看護、専門看護の知識に加え病院や施設での臨地実習を通して実践力を養成します。

1年次に基礎看護を学び、2年次に看護の各分野の専門性を深め、3年次は臨地実習が中心です。

現場対応力やチーム医療の力が身につき、卒業後すぐに即戦力の看護師として活躍できるのが大きな特徴です。

引用元:

厚生労働省「看護教育ポータル発見・看護!」

医療法人錦秀会「看護師になるにはどうしたらいい?進路や必要なスキルを紹介」

看護短期大学

3年間で看護師資格と短期大学士の学位の取得ができます。

3年制短期大学は看護に必要な専門知識と技術を学びつつ、一般教養科目も履修します。4年生大学より1年早く看護師資格を取得できる点が魅力です。筆者も学位とキャリアを両立するために短期大学を選びました。

看護の専門知識や実習のほか、現場実習やグループワークを通して実践力やコミュニケーション能力を身に着けられます。

看護師資格取得と社会人基礎力の両方を目指す人に向いている進路選択です。

引用元:

公益社団法人日本看護協会「看護職になるには 看護職を目指す皆さまへ」

医療法人錦秀会「看護師になるにはどうしたらいい?進路や必要なスキルを紹介」

看護大学

4年制大学の看護学部では専門知識や技術に加え、研究やリーダーシップ教育も含めた高度なカリキュラムを学びます

卒業時には看護学士の学位が授与され、大学院進学や保健師・養護教諭の資格取得を目指せる点が特徴です。

実習は段階的に行い、臨床経験や研究的視点も養うことができます。入学直後から医療系学部と連携したチーム学習も特徴です。

卒業には130単位以上の取得が必要で、看護師として即戦力となる教育を受けられます。

引用元:

厚生労働省「看護教育ポータル発見・看護!」

医療法人錦秀会「看護師になるにはどうしたらいい?進路や必要なスキルを紹介」

看護師になるための国家試験について

看護師国家試験は毎年2月に実施される看護師資格取得のための国家試験です。筆者は一度の受験で国家試験に合格し看護師になりました。

次に看護師国家試験の内容や合格率について解説します。

看護師国家試験の内容

試験は筆記形式で行われ、問題は必修問題や一般問題、状況設定の3つです。

試験は必修問題50問と一般問題130問、状況設定問題60問の合計240問で構成され、午前と午後に分けて行われます。出題科目は人体の構造と機能や疾患の成り立ち、基礎看護学や成人看護学など多岐にわたります。

必修問題では基礎的な知識が問われ配点は低いですが、必修問題の全体の80%を正解しないと不合格になるため注意が必要です。一般問題は幅広い看護分野から出題され、状況設定問題は現場での判断力や応用力が問われます。

筆者の同期の友人は必修問題の正解率が8割に届かず、不合格になりました。就職後に再試験を受けて合格しますが、働きながらの勉強はとても大変そうでした。必修問題で不合格になることもあるため、バランスよく勉強した方がよいでしょう。

引用元:

厚生労働省「看護師国家試験出題基準」

厚生労働省「第111回保健師国家試験、第108回助産師国家試験、第114回看護師国家試験の問題および正答について」

看護師国家試験の合格率

看護師国家試験の合格率は例年90%前後と比較的高い水準です。一方で、既卒者や再受験者の合格率はやや低くなる傾向があるため計画的な学習と継続的な復習が重要です。

看護師国家試験の合格率は例年約90%前後で推移しており、2025年の第114回試験では90.1%でした。受験者数は約6万3千人、そのうち約5万7千人が合格しています。

新卒者の合格率はさらに高く、95.9%に達していますが、既卒者の合格率は低く44.9%です。高い合格率は、学校での教育や実習を経てしっかり対策をした受験生が多いことを反映しています。

筆者も最後の実習から受験勉強を始め、国家試験当日までしっかり対策をしました。看護師国家試験は努力次第で合格可能な試験であり、対策をしっかり行うことが合格率を高めるポイントです。

引用元:

厚生労働省「第111回保健師国家試験、第108回助産師国家試験及び第114回看護師国家試験の合格発表」

看護師の種類別の仕事内容

看護師には正看護師や准看護師、助産師や保健師といった多様な働き方があります。

筆者も仕事内容や修士課程を見据えて学び、自分に合ったキャリアを描きやすくなりました。

次に看護師の種類別の仕事内容を解説します。

正看護師の仕事内容

正看護師の仕事は、医師の診療補助や患者のケアを通じて、患者の健康回復を支える重要な役割があります。筆者は重症心身障害児施設やNICUでの勤務経験があり、呼吸器管理や子どもの全身ケアまで幅広い業務を担ってきました。

血圧測定や採血などの医療行為から食事や入浴の介助、患者の状態観察まで幅広く対応し細やかなケアが求められるからです。

手術の補助や夜間のナースコール対応、患者や家族への説明といった多岐にわたる業務をこなします。また、患者の症状変化を察知し医師に報告する役割も担います。

正看護師は患者の安全と安心を守るために欠かせない存在であり、チーム医療の中心的な存在です。

引用元:

公益社団法人日本看護協会「看護職になるには 看護職を目指す皆さまへ」

京都大原記念病院グループ「看護職の4つの種類。それぞれの特徴や役割について」

准看護師の仕事内容

准看護師は医師や正看護師の指示を受けて業務を行うため、責任範囲や判断権限は限定されます。医師や正看護師の指示のもと、患者のケアや診療の補助を行う重要な役割です。

点滴やバイタルチェック、食事・排泄介助など日常的な看護業務を担う一方で、自らの判断で業務を行うことは制限されています。

バイタルサインの測定や身体介助、医療器具の準備などを担当し、患者の健康状態の変化に気づいたら適切に報告します。

准看護師は看護師と協力しながら、医療チームのなかで欠かせない存在です。

引用元:

公益社団法人日本看護協会「看護職になるには 看護職を目指す皆さまへ」

京都大原記念病院グループ「看護職の4つの種類。それぞれの特徴や役割について」

助産師の仕事内容

助産師は妊娠から出産・産後まで母子の健康を包括的にサポートします。

妊婦の健康管理や精神的ケア、出産の安全な介助や産後の母体回復・新生児管理まで幅広い専門的知識と技術が必要です。

妊娠中は体調チェックや栄養指導、分娩時には陣痛管理や赤ちゃんの状態確認を行い、無事に安全に出産が進むよう支援します。産後は母乳育児の指導や赤ちゃんの体調観察、育児相談を行うほか、必要に応じて家族へのサポートも行います。

助産師は医師と連携しながら母子双方の健康を守り、安心して出産と育児ができる環境を提供する非常に重要な存在です。

引用元:

公益社団法人日本看護協会「看護職になるには 看護職を目指す皆さまへ」

京都大原記念病院グループ「看護職の4つの種類。それぞれの特徴や役割について」

保健師の仕事内容

保健師の仕事は、地域や職場の人々の健康を守り、病気を予防することです。

個人の健康相談から生活習慣病予防、感染症対策や乳幼児健診など多岐にわたり、健康な生活を支援する役割があります。

健康診断のフォローアップや生活習慣改善の指導、地域全体の健康促進イベントや家庭訪問も行い、幅広い年代の健康管理に携わります。

保健師は地域社会全体の健康を維持・向上させる重要な存在です。

引用元:

公益社団法人日本看護協会「看護職になるには 看護職を目指す皆さまへ」

京都大原記念病院グループ「看護職の4つの種類。それぞれの特徴や役割について」

まとめ 看護師について知識を深め理想の道を見つけよう

看護師になるには、まず専門的な知識と技術を付けるための4つの進学方法から看護師資格を取る必要があります。

看護師になるための進路を選びつつ、実習を通して現場での力を養い、最終的に国家試験の合格が必要です。

筆者も自分に合った進路を選び、看護師としての将来のビジョンを描くことができました。

看護師国家試験は必修問題で80%以上の正答率、一般問題と状況設定問題で合格基準点以上の得点が求められています。国家試験の合格率は約90%と高く、努力次第で国家資格合格を目指すことができます。

進学から履修まで計画的に準備し、自分に合った看護師になる道を見つけましょう。

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